ドクター安藤秀 コンバインドプレーン理論公式サイト

スイング指導方について

ゴルフスイングのレッスンにおける最大の問題点は、「どのようなクラブの振り方を目標にして練習するのか」が明確にされていないことにあります。ある指導者は、「飛距離が出せるスイングを目標に指導します」と言います。またあるコーチは「プレーヤー各自にあったスイングを指導します」と言い、別のインストラクターは「スイートスポットでボールが捉えられるスイングを指導します」と答えます。しかし、「では、そのスイングの具体的な振り方は?」 という問いに対しての答えは結局「まずボールを打ってみて、その結果に対する対処療法で」、となってしまいます。

確かに運動の学習は、やってみなければ分からないという部分もあります。しかし、あまりにも目標像の曖昧な練習は、水泳に例えれば、どの泳ぎ方をするのかを決めずに水の中で手足を動かし、それから泳ぎ方を決めるという練習と同じことになってしまいます。実際の水泳の練習では泳ぐときの「腕の動かし方」と「脚の使い方」から各泳法が定義されているため、スイマーは各泳法の中で個性が織り込まれた最速が実現できる自分自身の泳ぎ方をコーチから指導されるのです。

ではなぜゴルフスイングの学習では目標像が曖昧なのでしょう? スイング学習の目標像となるクラブの振り方は、ゴルフの長い歴史の中でボールやクラブの開発に伴って変化し、現在の振り方にたどり着きました。このスイングの変遷は、近年のプレーヤーのスイングの比較では発見することはできません。理由は、同じ時代の道具を使う選手の比較分析からは単なるプレーヤーの個性しか発見できないからです。つまり、この分析から導き出されたクラブの振り方の目標は、そのプレーヤーにしかできない振り方になってしまう可能性が高いということになります。

これに対し、コンバインドプレーン理論は、ゴルフの歴史に伴う道具の変化、ゴルフコースやゴルフウェアの変化などの分析から、現在のゴルフ環境に最も適したクラブの振り方を、「インパクトエリアでリスターンを抑え、フィニッシュ姿勢が直立型になるターン動作を行うスイング」と位置づけ、この振り方をスイング練習の目標像にかかげています。そのため、プレーヤー各自はこの目標像に向かって用意された指導法に基づいた練習から、このタイプに属するスイングの中で自分に適した最高のスイングを作ればよいということになります。

さあ、みなさんもコンバインドプレーン理論を導入したゴルフスクールで、現在のゴルフ環境に適したゴルフスイングをベースに自分自身の最高のスイングを作りましょう。